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骨軟骨腫

Osteochondroma

解説:竹内 克仁 (済生会横浜市南部病院 整形外科部長)

骨軟骨腫はこんな病気

別名、「外骨腫」とも呼ばれていて、骨腫瘍のなかで最も多い良性腫瘍です。本来と異なる部位に正常骨髄と連続した骨・軟骨が形成され、通常の骨の成長と共に角のように大きくなったもので、成長期の疾患です。単発性と多発性に分けられます。

治療に関しては、基本的に良性病変のため、特に症状がなければ経過観察のみで、疼痛や見た目の問題があれば切除します。しかし、多発性の場合(図1)、切除してもまた出て来たり、2本の骨で構成される前腕骨では、その片方が骨軟骨腫の発生により本来の成長軟骨が障害を受け(尺骨頭部の成長障害: 手関節部)、前腕が彎曲(わんきょく)したり、橈骨頭(前腕骨のもう片方の骨の肘関節部)が脱臼するなど、いろいろな問題が起き、仮骨延長術などの処置が必要になることもあります。

またまれな病態として、本来の骨成長が止まっているはずの、30代以降で増大する骨軟骨腫は要注意であり、悪性転化の可能性があります(二次性軟骨肉腫)。その頻度は、多発性の数%、単発性では極めてまれと言われています。

図1: 骨軟骨腫
骨軟骨腫

早期発見のポイント

多発性の場合は幼少期にいろいろな骨が突出してくるため、すぐにわかります。また、90%は遺伝性のため、親が多発性骨軟骨腫症かどうかもポイントになります。ただし、遺伝性でない確率が10%あることも覚えておきましょう。

単発性の場合は、骨の成長期に骨が出っ張ってきて判明しますが、体の深い部分に発生したものは、大人になってレントゲン検査などで偶然見つかることも多いです。良性疾患なので、症状がなければ基本的に手術は行いません。

予防の基礎知識

生涯発見されないまま経過する症例もあり、発症率は不明です。多発性と一部の単発性は、癌抑制遺伝子の一つであるEXT1とEXT2の点突然変異が原因と言われていますが、なぜそれが起きるのかはわかっていないため、予防は困難です。基本的に良性腫瘍なので、あまり神経質にならないようにしましょう。ただし、30代以降の悪性転化には注意が必要です。

竹内 克仁

解説:竹内 克仁
済生会横浜市南部病院
整形外科部長

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