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内軟骨腫

Enchondroma

解説:竹内 克仁 (済生会横浜市南部病院 整形外科部長)

内軟骨腫はこんな病気

骨内に硝子軟骨(ガラス状の軟骨)を形成する良性腫瘍です(図1)。単発性と多発性があり、骨格の片側に多発するとOllier(オリエール)病、それに血管腫を合併するとMaffucci(マフッチ)症候群と、最初に報告した者の名前がついています。

多発性内軟骨腫症は、多発性骨軟骨腫症と異なり遺伝性はありません。手足の甲の骨(短管骨)によく起こり、上腕骨や大腿骨にも発生します。単発性の多くは症状に乏しく、軽くぶつけただけで病的骨折をして見つかることが多いです。

診断は、レントゲン・CT・MRI検査を行いますが、大腿骨や上腕骨などの大きな骨に発生した場合、低悪性度の軟骨肉腫との鑑別が問題となることもあります。

治療は、無症状であれば経過観察のみですが、病的骨折例では骨癒合した後に、病巣を掻き出して(掻把<そうは>術)、人工の骨を詰めるなどの処置をします。

図1: 内軟骨腫
内軟骨腫

早期発見のポイント

多発性は手足が腫れて、変形してくるのですぐに気づきますが、発症数は非常に少ないです。しかし、多発性では、悪性転化(二次性軟骨肉腫)する場合があるため、急速な骨腫瘍の増大や疼痛には注意が必要です。

一方、単発性は症状に乏しく、発見されないまま一生を過ごす人もいます。そのため、実際にどれくらいの数の患者さんがいるかはわかりません。病的骨折によって初めて発見されることが多く、早期発見は困難です。

予防の基礎知識

発症の原因は不明で、現時点で予防の手段はありません。Maffucci症候群の患者さんでは、二次性軟骨肉腫だけでなく、胃がんなど他の悪性腫瘍になる可能性が高く、注意が必要です。

竹内 克仁

解説:竹内 克仁
済生会横浜市南部病院
整形外科部長

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