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収縮性心膜炎

Constrictive Pericarditis

解説:美馬 敦 (済生会今治病院 循環器内科副院長)

収縮性心膜炎はこんな病気

心膜炎、心臓外科的手術、放射線治療、膠原病、慢性腎不全の経過中に心膜の炎症を起こし、その結果として心外膜が繊維化、肥厚、一部石灰化した状態になる病気です。これによって心外膜が癒着を引き起こし、心臓の拡張を抑制し静脈圧の上昇や頻脈等が出て、心不全も引き起こすようになります。原因不明の場合もあります。

収縮性心膜炎

心臓が拡張しにくくなった結果、静脈圧の上昇、右心不全に伴う頸静脈怒張(頸静脈がぱんぱんに張っている状態)、肝腫大(肝臓の全体、または一部が腫れて大きくなった状態)、腹水、下肢浮腫を認めるようになります。
診断は胸部レントゲン、CT、心エコー等で心膜の肥厚、石灰化を確認します。

治療としては利尿剤の使用をしますが、十分コントロールできない場合は早期に手術をすることが必要です。手術は外科的に心膜を切開、切除を行いますが、癒着が強く困難な場合もあります。

早期発見のポイント

原因不明の下肢浮腫、腹水がある時は、一度胸部レントゲン、CT、心エコー等の検査をお勧めします。また慢性の消化管のうっ血によって腸管からタンパクが漏出し、低タンパク血症(血中のタンパク質が非常に低い状態)になることもあります。

全身倦怠感、呼吸苦等も症状として認めることがあり、心臓血管外科の術後、放射線治療後も起こりうるため、定期的にCT等の検査が必要です。

予防の基礎知識

心膜炎の治療を確実に行うことが必要です。しかし発症時期がはっきりしないために予防は困難です。

美馬 敦

解説:美馬 敦
済生会今治病院
循環器内科副院長

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