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軟骨肉腫

Chondrosarcoma

解説:竹内 克仁 (済生会横浜市南部病院 整形外科部長)

軟骨肉腫はこんな病気

腫瘍性の軟骨を形成する悪性骨腫瘍で、骨肉腫に次いで2番目に多いです(肉腫とは、広い意味の「がん」ですが、骨や筋肉・脂肪・神経・血管などに発生した悪性腫瘍を「肉腫」と言います)。30~50代に多く発症し、骨盤・大腿骨・上腕骨によく起こります。始めから軟骨肉腫が発生する場合と、良性軟骨性病変が悪性転化して生じる二次性軟骨肉腫(全体の10~20%)の2つのタイプがあります。骨肉腫に比べると比較的ゆっくりと進行し、5年生存率は70~80%です。進行が遅いため自覚症状が軽く、医療機関を受診するタイミングが遅れることがあります。

診断はまず、レントゲン・CT・MRIなどの画像によって骨破壊を伴う石灰化病変があることを確認します(図1)。その後、他の骨腫瘍を鑑別するために生検(患部の一部を取って調べる検査)を行い、病理組織診断をつけて確定診断とします。

治療は、基本的に手術療法のみで、化学療法や通常の放射線治療は効果が期待できません。手術は、広範切除術と言って、腫瘍を周囲の健常な組織で包み一塊として摘出する切除を行います。まれですが、発生部位によっては、切断術を選択せざるを得ない場合もあります。切除後の再建には、腫瘍用人工関節が多く使用されています(図2)。近年、切除不能部位にできた軟骨肉腫に対して、重粒子線治療が行われることもありますが、課題は少なくないのが現状です。

図1: 軟骨肉腫(大腿骨)
軟骨肉腫(大腿骨)

図2: 全大腿骨置換術
全大腿骨置換術

早期発見のポイント

進行が比較的遅いため、痛みを感じたとしても慣れてしまい、半年や一年放置してしまうことが少なくありません。自覚症状があれば早めに医療機関を受診しましょう。また、良性の軟骨性病変があることがわかっている場合は、30代以降で悪性転化する可能性があることを知っておくことで、二次性軟骨肉腫を早期に発見することが可能です。

予防の基礎知識

現時点で原因が不明なので予防の手段はありません。
「早期発見のポイント」で述べたように、痛みを自覚したら放置せず、早めに医療機関を受診しましょう。

竹内 克仁

解説:竹内 克仁
済生会横浜市南部病院
整形外科部長

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