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久しぶりの運動はケガに要注意 スポーツの秋に必要なフィジカルケア 久しぶりの運動はケガに要注意 スポーツの秋に必要なフィジカルケア

スポーツの秋。夏の厳しい暑さも去り、体を動かそうと思う人も多いはず。小学校や幼稚園の運動会では親子参加競技があり、運動をする機会もあります。ただし、急な運動はケガのもと。しっかりと準備をして運動にのぞみましょう。

昔の自分との「ギャップ」がケガの原因に

久しぶりに運動をした時にケガをする原因は、昔の自分との「ギャップ」です。若い頃は、体育の授業や部活などで、ある程度の運動をしていました。しかし、運動会などで急に運動をすると、大人になって運動をしなくなっているにもかかわらず、昔の自分の体を動かすイメージで運動をしてしまいます。そうすると、自分がイメージしている動きと、実際の動きにズレが生じるので、足がうまく上がらなかったり、必要以上に体に負荷がかかったりして、転倒の原因になります。転倒に伴いさまざまなケガが発生します。

転倒で起こるケガ

久しぶりに運動をすると、転倒して擦過傷、打撲、捻挫、肉離れなどのケガをします。重症の場合は、足首や手首を骨折することもあります。

擦過傷いわゆる擦り傷です。転倒した時に、肘や膝、手のひらなどを擦りむき、擦り傷ができます。

打 撲転倒やぶつかることで内出血を起こします。

捻 挫関節に過度な力が加わって起こるケガで、腫れや痛みが出ます。足首をひねることで起こる、足首の捻挫が多いです。

肉離れ筋肉が縮んでいるときに、それを伸ばす方向に力が加わることによって、筋肉に負担がかかり筋線維を損傷します。鋭い痛みが特徴です。

予防のポイント

ポイント1

日常的にストレッチを心がけよう

運動時のギャップが生まれる原因のひとつに、柔軟性の低下があります。日常的にストレッチを行い、体の柔軟性を高めて、ケガを予防しましょう。ストレッチは学生時代に行っていた一般的なものでかまいませんが、以下のようなストレッチもおすすめです。

・脚のストレッチ
 ふくらはぎ、大腿部背面、大腿部前面、大腿部内側を伸ばす
  • ふくらはぎ
    ふくらはぎ
  • 大腿部背面
    大腿部背面
  • 大腿部前面
    大腿部前面
  • 大腿部内側
    大腿部内側
・体幹のストレッチ
 臀・腰部、上背部、頸部を伸ばす
  • 臀・腰部
    臀・腰部
  • 上背部
    上背部
  • 頸部""
    頸部
・肩・腕のストレッチ
 肩、上腕、手首を伸ばす
  • 肩
  • 上腕
    上腕
  • 手首
    手首

ストレッチのポイント
呼吸を止めず、20~30秒かけて、痛みを感じない程度にゆっくり伸ばす
どこの筋肉が伸びているかを意識する
反動をつけたり、押さえつけたりしない

ポイント2

運動しやすい靴や服装で運動しよう

動きやすい服装と、走りやすい靴で運動するようにしましょう。滑って転倒することを予防するためにも、履き慣れた運動靴を着用してください。膝や足関節に負担がかからないようにクッション性の高い靴がおすすめです。

ポイント3

運動後にもストレッチをしよう

運動をした当日は平気でも、普段は動かしていない筋肉を動かしたことで、疲労が蓄積されて後日痛みが出ることもあります。痛みを予防するためにも、運動後にも運動前と同様のストレッチを心がけましょう。アキレス腱を伸ばしたり、しゃがみこんですねの筋肉と足首を伸ばしたりするストレッチもおすすめです。

肉離れはクセになる

肉離れになった場合には、安静にして痛みが治まるまで様子を見る方が多いと思います。しかし、肉離れになると、運動に復帰する時期がはっきりとはわからず、痛みが引いたころに素人判断で運動を再開してしまいます。治りかけで運動を再開すると、再び筋肉に負担がかかることで筋繊維を損傷し、肉離れを再発しやすくなることがわかっています。肉離れを再発させないためには、初期にMRIを撮り、重症度を判断する必要があります。ストレッチをした時に、どれくらい伸ばしたら痛みが出るかでも重症度の判断ができますので、参考にしてみてください。(以下、イラスト参照)捻挫も同様にクセになりやすいことがわかっているので、肉離れや捻挫になった場合は、なるべく早く専門医に診察してもらいましょう。

重症度を判断するストレッチ
重症度を判断するストレッチ

足の筋肉の構造
足の筋肉の構造

岡橋 孝治郎

解説:岡橋 孝治郎
済生会奈良病院
整形外科部長

※当欄に執筆した医師の所属・役職は、異動等により変わる場合もありますので、ご了承ください。

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