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筧 利夫 さん

筧 利夫 さん
1962年、静岡県出身。大阪芸術大学在学中に「劇団☆新感線」で演劇を始め、卒業後は「第三舞台」に。野田秀樹、つかこうへい、蜷川幸雄演出の舞台で活躍する。舞台作品『ミス・サイゴン』『じゃじゃ馬馴らし』、映像作品では『踊る大捜査戦』シリーズ、『Dr.コトー診療所』シリーズ、『交渉人』、大河ドラマ『龍馬伝』など多数。

50代からは、"もっとワガママ"に。「客席を驚かせるためなら何でもしますよ」

名だたる演出家たちの舞台で絶賛を浴び、
ドラマ・映画でも幅広く活躍する筧さん。
バラエティー番組で見せる、飾らない人柄も人気です。
新作ミュージカル主役にのぞむ筧さんの、
妥協なきエンターテイナーぶりに迫りました。

 「役者の醍醐味(だいごみ)ってね」と愉快そうに語る。
「自分とは全く違う人の人生を、疑似体験できること。それにつきると思いますね」
 新春の舞台で演じるのは、港・ヨコハマで船を改築したバーを営むマスター役。作品に漂う非日常の感覚を、舞台上で存分に味わうつもりだ。
「どこか"治外法権"な世界。現実だと99.9%ありえない世界や人物、状況が舞台上では成立するからおもしろい」
 演技は自分にとって、スポーツ感覚と表現する。
「くもりなく、無心で2時間半その世界に浸る。日ごとに達成感がありますね」
 だからこそ、芝居の「場の空気」づくりには独特のこだわりがある。
「お客さんに集中して観てもらいたいし、驚かせたい。絶対眠らせない!(笑) そのためなら俺は何でもしますよ。例えば電源はホスピタルグレードを使ってね......」と"秘策"を語り出すと止まらない。
 風邪の流行(はや)る時期には、大量のノド飴(あめ)を買い集めて劇場の受付に置いたことも。いいシーンで客にゴホッと咳払いさせないためだ。
「ぜんぶ自腹。飴の袋も音が出ないやつを選んで。毎日苦労して山ほど飴を買ってきたら、きれいにお客さん持っていった(笑)」
 オン・オフの境なく、24時間やりたいことに妥協なく突き進む性分。50代に入って、「以前よりワガママな大人になった」と振り返る。今秋は本作の歌の練習に没頭し、人生初のライブコンサートも経験。
「これを機にミュージシャンを目指しますよ。ギター、弾けないけどね」
 ちゃめっ気たっぷりに、目を細めた。

文:浜口恵美子  写真:梶浦政善(2015年12月号)

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KAAT 神奈川芸術劇場プロデュース
A New Musical 「JAM TOWN」
(ニューミュージカル ジャムタウン)

KAAT 神奈川芸術劇場プロデュース A New Musical 「JAM TOWN」(ニューミュージカル ジャムタウン)

ヨコハマの運河に係留される船を改築したBarを経営するマスター。マスターを慕い、Barには毎晩のように常連客が集まる。若かりし頃横浜で鳴らした彼には、離婚した妻との間に娘がいた。洋館の風情が残る山手元町で、父と娘は再会する。

原案・演出:錦織一清
作詞・作曲・編曲:西寺郷太
作詞:金房実加/振付:YOSHIE
原作:齋藤雅文/脚本:斎藤栄作
出演:筧利夫、松浦雅、水田航生、東風万智子、藤井隆ほか
2016年1月13日(水)~1月30日(土)
KAAT 神奈川芸術劇場<ホール>


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