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阿部 サダヲ さん

阿部 サダヲ さん
1970年生まれ、千葉県出身。92年より、松尾スズキ主宰の「大人計画」に参加、初舞台。同劇団の看板俳優として活躍し、TVドラマや映画にも活動の場を広げる。2007年、『舞妓Haaaan!!!』で映画初主演、日本アカデミー賞優秀主演男優賞受賞。映画『北の零年』『大奥』『謝罪の王様』ドラマ『心がポキッとね』『小林一三』などに出演。宮藤らとともに結成しているパンクコントバンド「グループ魂」のボーカルとしても活動。

役に対する熱い部分を持ちつつ、醒めた観客視線で自らの演技を見つめる。

ある時はマイホームパパ、ある時は結婚詐欺師、
そしてある時はアブない歌詞を熱唱するパンクバンドのボーカル。
デビューから24年、舞台、映画、ドラマと
さまざまな「顔」で観客を魅了する。

 役を離れインタビューに応じる阿部さんは、透明感があって自然体。真っ白なキャンバスのように、どんな人物も演じられる役者さんとはこういうものなのかと思わせる空気をまとっている。
 映画『殿、利息でござる!』で阿部さんは純で真っすぐな主人公を演じた。
「真っすぐすぎて笑える、不器用な男の姿が伝わればうれしい」と話す阿部さん。役に対して熱い部分を持ちながらも、醒(さ)めた視点で自分を見つめることを俳優として大切にしている。

 阿部さんは高校まで本気でプロを目指した、元野球少年だ。内野手で足が速く盗塁が得意だった。今も仲間と草野球を楽しんでいる。散歩も好きで、よく家の近所を歩くそうだ。そのせいか今もスリムで大きな病気やケガの経験もない。病院とのかかわりは健康診断やドラマで医師を演じるときの医療指導くらいだという。

 私生活では高1と中1、一男一女の父。子どもたちからは「おっとー」と呼ばれている。
「きょうだいみたいな、友達みたいな関係かな。向こうはそう思っていないかもしれませんけど(笑)。教えらしきことを言ったこともないし、あまりパパっぽくはないと思います」

 同じ劇団に所属する宮藤官九郎さんたちとパンクバンド「グループ魂」を結成して20年。ボーカル「破壊」と称し、ステージで熱唱しまくる。
「子どもたちは僕のいろいろな役を見てきたと思いますけど、バンドのボーカル姿がいちばんしっくりきていないみたいです。『何やってんの?』みたいな感じ(笑)」

 それでも今のスタイルを変えるつもりはない。
「昔も今もやっていることは変わりませんし、たぶんこれからもやるでしょうね」と、いたずらっぽく笑った。

文:栗原潤子 写真:安友康博 (2016年5月号)
ヘアメイク:荒川英亮
スタイリスト:チヨ(コラソン)
衣装協力:TONORISOOK

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『殿、利息でござる!』

『殿、利息でござる!』

今から250年ほど前の江戸中期、仙台藩吉岡宿。年貢の取り立てや労役で困窮する宿場町を守るため、知恵と工夫と決死の覚悟で立ち上がり、ついに地域を立て直した住人たちがいた――。阿部さん演じる、実在した穀田屋十三郎ら9人が藩にまとまった金を貸し、毎年の利子を住民に配る「宿場救済計画」を立て、奔走する姿が現代によみがえる。

5月7日(土)宮城県先行
5月14日(土)から全国ロードショー
監督:中村義洋 
原作:磯田道史『無私の日本人』所収「穀田屋十三郎」(文春文庫刊)
出演:阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子 ほか


阿部 サダヲ さん

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